筋力増強だけじゃない!HIIT(ヒット)トレーニングの効果を解説

HIIT(ヒット)トレーニングは、高強度の運動と短い休憩を繰り返すことで効率的に体を鍛えるトレーニング方法です。短い時間で脂肪燃焼や心肺機能向上など、多くのメリットを得られるため注目を集めています。
この記事では、HIITの基礎知識から具体的なメリット、注意点、さらには初心者向けのメニューやプログラムのコツなどを詳しく解説します。正しく取り組むことで筋力増強はもちろん、健康的なダイエットや体内環境の改善にもつながる点を確認していきましょう。
HIIT(ヒット)とは?高強度インターバルトレーニングの概要

HIITは、短時間で高強度の運動を行い、休憩を挟んで再び高強度の運動を行うトレーニング法です。激しい運動を繰り返すことで短時間でも多くの効果を得られます。
具体的には、短いスプリントや全力の運動を数十秒行い、数秒から数十秒の休憩を挟むことを繰り返します。休憩中に一度心拍数を落とし、その後再び高強度の運動を行うことで、筋肉や心肺機能に効率よく刺激を与えられるのが特徴です。
代表的な方式として、約4分間の激しい運動と短時間の休息を組み合わせるタバタプロトコルなどが知られています。短時間でありながら高い運動効果が期待でき、運動が苦手な人にとっても比較的取り入れやすいという点から注目を集めています。
一方で、運動強度が高い分、正しいフォームで行わないとケガのリスクが上がる可能性もあります。後述する注意点をしっかり理解してから始めることで、より安全かつ効果的にHIITを取り入れましょう。
HIITを行う3つのメリット

HIITのメリットは、脂肪燃焼や心肺機能の向上といった体へのプラス効果に加え、忙しい人でも取り組みやすい時間効率の高さにもあります。
特に運動する時間を十分に確保できないビジネスパーソンや、家事や育児で忙しい方にとって、短時間で高い効果が期待できるHIITは大きな助けとなります。必要な時間とスペースが少なく、道具を使わないメニューも多いため、自宅や公園などさまざまな場所で取り入れやすい点も魅力のひとつです。
また、HIITはメンタル面にも良い影響をもたらし、短い運動で達成感を得やすいと感じる人も少なくありません。運動量や強度を調整することで、自分のペースに合わせながら取り組める点もメリットとして挙げられます。
1. 脂肪燃焼&ダイエット効果
HIITは、短時間でも激しい運動を繰り返すことで代謝が高まり、体脂肪が燃えやすい状態をつくり出すとされています。運動中だけでなく、運動後もエネルギー消費が持続するアフターバーン効果が期待できるため、より多くのカロリーを燃焼しやすくなります。
通常の有酸素運動に比べ、筋肉を維持しながらダイエットを進められるという点も利点のひとつです。結果として基礎代謝が高まり、リバウンドのリスクを低減しつつスリムな体づくりを目指すことができます。
2. 心肺機能の向上と持久力アップ
高強度の有酸素運動と無酸素運動を断続的に行うため、呼吸器系と循環器系の働きを効果的に鍛えられます。強度の高い運動を短い休憩を挟みながら繰り返すことで、心肺機能が徐々に向上し、運動中だけでなく日常生活においても疲れにくい体へと導きます。
さらに、持久力を高める上で欠かせない酸素の摂取量をアップさせる効果も期待できます。これによりスポーツのパフォーマンスが向上し、長時間の運動や活動にも強くなっていくのです。
3. 時間効率が高いアフターバーン効果
運動後も数時間にわたって代謝が高まるアフターバーン効果は、限られた時間でも効率よく脂肪燃焼を促す大きな要因です。特に短期集中で体づくりをしたい人にとって、無視できない魅力となるでしょう。
継続的にHIITを行うことで、運動習慣が自然と身に付きやすくなるだけでなく、日常生活で消費されるエネルギーも増加し、トータルのカロリー消費量が高まります。その結果、体重管理が簡単になるだけでなく、健康増進にもつながります。
▼ススメのサプリメント
Creatine 300g
The Organic Whey Chocolate
HIITの消費カロリーと基礎代謝アップの関係

HIITにより心拍数が高まると、日常生活でもエネルギー消費量が増えやすくなり、基礎代謝の向上につながります。
しっかりと追い込みをかける高強度インターバルトレーニングでは、一時的に体内の酸素需要が大幅に増します。これが運動後も身体をエネルギー消費モードに保つ理由であり、結果として一日の総消費カロリーの向上が期待できるのです。
さらに、短時間でも心拍数を引き上げる頻度が増えることで、安静時の代謝機能が底上げされ、基礎代謝が高い状態が保たれやすくなります。ダイエットだけでなく、筋肉量の維持や健康的な体重コントロールにも役立つトレーニング手法として推奨されています。
科学的に見るHIITのメカニズム

短い休息を挟みながら高強度の運動を繰り返すことで、筋肉内のエネルギー生成や酸素摂取量の向上など、科学的に優れた生理学的効果が得られます。
HIITによって急激に心拍数を上げると、ブドウ糖や脂質をエネルギー源として素早く消費するため、効率的に体脂肪が燃えやすくなります。これは私たちの身体が酸素を十分に取り込めない状態からリカバリーする段階で、余分なカロリーを多く消費するためでもあります。
研究では、通常の有酸素運動よりも短い時間で同等以上のパフォーマンス向上が認められるケースが多々報告されています。これには筋線維の活性化や心肺機能の向上が複合的に影響し、持久力だけでなく筋力やパワーアップにも寄与すると考えられています。
HIITを始める前に知っておきたい注意点

HIITは負荷が高い分、正しい準備とフォームを理解して取り組むことが重要です。トレーニング前に知っておくべきポイントを押さえましょう。
運動前のウォームアップで筋肉を温め、関節の可動域を広げておくことで、急激な動きによるケガのリスクを軽減できます。特に高強度の動作を行うHIITでは、準備運動の質がトレーニングの成果や安全性に直結するため、丁寧に行うことが重要です。
さらに、運動中は呼吸を止めず、正しいフォームを維持することがパフォーマンス面とケガ防止という両面で大切になります。適切な負荷を見極めるためにも、自分の体力や心拍数の状況を随時チェックしながら無理のない範囲で進めるようにしましょう。
ケガを防ぐためのウォームアップ&クールダウン
HIITを始める前には、まずジョギングやストレッチを行い、身体の各部位を十分にほぐすことがポイントです。ウォームアップによって循環器系に適度な負荷を与え、本番の激しい動きにスムーズに対応できるよう準備します。
クールダウンでは、軽い有酸素運動やストレッチを取り入れることで、筋肉や関節の炎症や疲労をやわらげられます。運動直後のケアを徹底することで、翌日以降もスムーズにトレーニングを続けられるでしょう。
正しいフォームと負荷の見極め方
高強度の動作を行う際、フォームが乱れると肩や腰、ひざなどに大きな負担がかかる恐れがあります。初心者はまず軽い負荷でフォームを習得し、慣れてきたら徐々に強度を上げていくのが理想的です。
安全性を確保しながら運動パフォーマンスを高めるためにも、こまめに映像撮影や鏡を使って姿勢をチェックし、必要であれば専門家の指導を受けることをおすすめします。
初心者にもできる定番HIITメニュー

初めてHIITを行う人でも取り組みやすい、代表的なエクササイズをご紹介します。無理なくフォームを確認しながら進めましょう。
いずれの種目も、動作の正確さとスピードのバランスが重要です。まずはゆっくりとした動きから始め、慣れてきたらペースを上げていくようにします。
あまりにも苦しいと感じる場合は、休憩時間を延ばしたり、運動時間を短縮するなど、適宜調整しながら継続してみましょう。
バーピージャンプ
バーピージャンプは、スクワット、プランク、腕立て伏せ、ジャンプを合わせた全身運動です。短時間でも上半身・下半身・体幹を総合的に鍛えられるため、心肺機能がしっかり鍛わる代表的なHIIT種目として人気があります。
正しいフォームのポイントとして、プランクや腕立て伏せでお尻が極端に上がらないよう注意することが挙げられます。慣れないうちはゆっくり行い、徐々にジャンプの高さとスピードを上げていきましょう。
マウンテンクライマー
プランクの姿勢で足を交互に胸の方向へ引き込む動作を繰り返すエクササイズです。腹筋や股関節周り、肩の筋力が強化されるほか、心拍数を上げやすいので短時間で大きな運動効果を得られます。
足の動きが速くなるほど心拍数も上昇するため、無理のない範囲でスピードをコントロールしましょう。背中が丸まらないように注意し、常にお腹に力を入れてフォームを維持することがポイントです。
スクワットジャンプ
スクワットの動作をベースに、立ち上がるタイミングで軽くジャンプを行う種目です。大腿四頭筋やハムストリングス、ふくらはぎなど下半身への負荷が大きく、同時に心肺機能を高める効果が期待できます。
深くしゃがみすぎてフォームが崩れないように、背筋を伸ばして腹筋を意識しながら行いましょう。着地時の衝撃をやわらげるために、軽く膝を曲げて衝撃を吸収することも大切です。
関連記事
効果を最大化するコツとスケジュール設定

定期的な実践と適切な強度設定が、HIITの効果を最大限に引き出すカギです。スケジュールを立てて継続的に取り組みましょう。
週に2〜3回を目安に、体調や生活リズムに合わせてHIITを行うと無理なく効果を実感できるケースが多いです。運動の合間には、しっかり休息日を入れて筋肉や心肺機能を回復させることも重要となります。
強度の高い運動を続けると、疲労の蓄積によってオーバートレーニングになりやすいので、コンディション管理に注意しながら進めましょう。定期的にメニューや運動時間を変化させることで、飽きずに取り組むモチベーションも維持しやすくなります。
まとめ:HIITで効率的な体づくりを実現しよう

HIITは短時間でありながら多くのメリットをもたらすトレーニング方法です。正しい知識と手順で行うことで、理想的な体づくりを効率的に進められます。
高強度インターバルトレーニングを取り入れることで、脂肪燃焼や筋力アップ、心肺機能の向上といった目的を同時に達成しやすくなります。特に時間がない人や運動習慣がなかった人でも始めやすいため、幅広い層に適した方法と言えるでしょう。
まずはウォームアップや正しいフォームを重視しながら安全にトライし、慣れてきたら強度を上げるなど調整を続けてみてください。継続的に実践すれば、より健康的で引き締まった身体を実現する道がしっかり開けてくるはずです。
執筆:臨床栄養協会認定サプリメントアドバイザー 長谷川貴志
スポーツニュートリション系サプリメントはこちらから ぜひ参考にしてみてください! |