【Vol.20】 味覚は、意外とあてにならない?
「甘い」「おいしい」などの感覚は、食品そのものの味だけがその感じ方に影響するのではないという経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?プラスチック容器にはいったお寿司よりも、高級なお皿に盛った方がおいしく見え、実際においしいと感じることもあると思います。これは人間の「脳の進化」の賜物ではないかと私は考えます。
■ 味覚と視覚の研究
この「視覚が味覚に与える影響」についてPolytechnic University of Valencia(スペイン)のPetina Piueras-Fiszman氏とUniversity of Oxford(英国)のCharles Spence氏が調査、研究した論文があります。
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研究結果・・・
ココアを異なるカップに入れて人々の反応を確かめる実験を行いました。結果はオレンジ色もしくはクリーム色のカップに入ったココアは、白色や赤色のカップに入ったココアに比べて「香りが高く、甘みも少しより感じ美味しい」と感じた人が多かったという結果がでたそうです。
このほかにも、黄色のカップはレモンの風味を感じやすくし、青色のカップだと赤色などの暖色系のカップに比べて喉の渇きを癒す働きを強く感じたりするそうです。
このほかにも、黄色のカップはレモンの風味を感じやすくし、青色のカップだと赤色などの暖色系のカップに比べて喉の渇きを癒す働きを強く感じたりするそうです。
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実験結果の応用
おいしく食べたりする他にも、あえておいしく感じない色や満腹感を感じやすい色を選んでダイエットなど様々なことに応用できると思います。
今後注目してみたいと思っている研究分野の1つです。
参考:Betina Piqueras-Fiszman, Charles Spence. The Influence of the Color of the Cup on Consumers' Perception of a Hot Beverage. Journal of Sensory Studies
今後注目してみたいと思っている研究分野の1つです。
参考:Betina Piqueras-Fiszman, Charles Spence. The Influence of the Color of the Cup on Consumers' Perception of a Hot Beverage. Journal of Sensory Studies