【Vol.119】COVID-19(新型コロナ)時代のサプリメント成分:中編 | ロサンゼルスから直送!高品質と低価格を両立できるアメリカのサプリメント専門店

【Vol.119】COVID-19(新型コロナ)時代のサプリメント成分:中編

さて今回も前回に引き続き、NIH(アメリカ国立衛生研究所)が医療従事者向けに発表した「COVID-19(新型コロナ)時代の栄養補助食品」(2021年8月17日付)からのご紹介です。

この記事では「COVID-19(新型コロナ)の予防・治療に栄養補助食品の使用を推奨するには、まだデータが不十分」としながらも、「免疫力を高めたり炎症を抑える働きが期待できる栄養補助食品への関心は高い」と認め、代表的なサプリメント成分の安全性や有効性に関する科学的現状をまとめています。

アメリカでは新型コロナの流行が始まった2020年、それまで年平均成長率3.1%だったマルチビタミンの成長が、24.7%まで躍進しました[※1]。このように日常的な体調管理のサポート役として、サプリメントへの注目が高まっています。

今回は、近年高い関心を集めているサプリメント成分11種類中、4種類について取り上げます。引き続き皆さまのサプリメント選びの参考としてご覧ください。

※1. 2021サプリメントビジネスレポート(米国業界誌NBJ)より

この記事の目次

  1. アンドログラフィス ※Vol.118前編でご紹介
  2. エキナセア ※Vol.118前編でご紹介
  3. エルダーベリー ※Vol.118前編でご紹介
  4. 高麗人参(朝鮮人参) ※Vol.118前編でご紹介
  5. メラトニン
  6. N-アセチルシステイン
  7. オメガ3脂肪酸
  8. プロバイオティクス
  9. ビタミンC  ※Vol.120後編でご紹介
  10. ビタミンD  ※Vol.120後編でご紹介
  11. 亜鉛  ※Vol.120後編でご紹介

※本ページで紹介しているサプリメント(栄養補助食品)は健康な人が不足しがちな栄養を補うために開発されたものであり、疾病の治療や予防を目的としたものではありません。

Dメラトニン

主に夜間、脳の松果体という部位で作られるホルモンです。体内時計の調節を担っていますが、その分泌量は加齢とともに減少します。

メラトニンサプリメントの研究は、ほとんどが睡眠と覚醒のサイクルをコントロールし、時差ぼけを解消する点で評価されています。

実験や動物を使った研究では、メラトニンがNK細胞やT細胞など免疫細胞の増殖や成熟を促すことで、免疫反応を高めることが示唆されています。

メラトニンはさらに、抗炎症および抗酸化作用を持つと考えられますが、これらの特性がヒトの免疫によい影響を与えるかどうかについては、明らかになっていません。

●有効性:

メラトニンが新型コロナの予防や治療に役立つとのエビデンスはありません。しかしこの成分が抗炎症作用、抗酸化作用、免疫増強作用を持つことから、メラトニンを新型コロナ研究に推奨する研究者もいます。

ある研究では、新型コロナの検査を受けた2万6,779人中、メラトニンサプリメントを使用していると答えた人は、この病気にかかる可能性が低いことがわかりました。

さらにメラトニンは、糖尿病や多発性硬化症などの疾患をもつ人のサイトカインレベルを弱める働きをするかもしれないとの臨床試験結果もあります。そのため、メラトニンサプリメントが新型コロナで発生するサイトカインストームの調整に役立つのではと考える研究者もいますが、その仮説を検証した研究はありません。

NIHの臨床試験データベースでは、新型コロナにまつわるいくつかの試験が進行中です。たとえば入院していない18歳以上の新型コロナ感染者約30人を対象に、10mgのメラトニンを1日3回、14日間摂取させた場合の効果を観察している小規模試験があります。

また他の試験では、入院していない50歳以上の新型コロナ感染者約150人を対象に、1日10mgのメラトニンと1,000mgのビタミンCの併用が症状に及ぼす影響を調査しています。

●安全性:

1日あたり1〜10mg、短期間摂取する場合においては安全と考えられています。報告されている主な副作用は、めまいや頭痛、吐き気、胃の不調、発疹、眠気などです。ただしメラトニンの血中濃度の高さを、思春期の遅れや性腺機能の低下と関連づける報告もいくつかあります。

妊娠中および授乳中のメラトニンサプリメント摂取について評価した研究はありません。一方で、メラトニンが卵巣機能を阻害する可能性を示唆した研究があります。そのため一部の専門家は、妊娠中または授乳中の女性にメラトニン摂取を控えるよう推奨しています。


EN-アセチルシステイン 

N-アセチルシステイン(NAC)とは、アミノ酸の一種であるシステインの誘導体です。抗酸化物質であり、体内のグルタチオンレベルを増加させます。

NACには粘液溶解作用があり、呼吸器系の粘液レベルを下げるのに役立ちます。実験ではNACが免疫系の機能を高め、ウイルスの複製を抑制する可能性が示唆されています。またインターロイキン-6のレベルを減少させる働きや、抗炎症作用もあると考えられています。

NACはほとんどの研究において、吸入するタイプの液状化合物として使用されています。栄養補助食品ではなく医薬品に分類されるこの形態は、FDA(アメリカ食品医薬品局)に粘液溶解剤および呼吸器分泌物の粘度低下剤として承認されています。また、NACを含むサプリメントも市販されています。


●有効性:

NACが新型コロナの予防や治療に役立つことを示すエビデンスはありません。しかしNACは気管支肺疾患の治療に経口投与した場合、重症度を軽減するなどの効果が報告されています。

こうした知見や、NACが潜在的に持つと考えられる抗酸化作用、抗炎症作用、抗ウイルス作用、および粘液溶解作用から、NACを補助的に使うことで新型コロナ患者の症状改善に役立つかもしれないと考える研究者もいます。

その可能性を調べている臨床試験もあります。たとえばメキシコでは、新型コロナに感染し重症肺炎を有する約11名の子供や大人を対象に、12時間ごとに600mgのNACと医薬品のペントキシフィリンを組み合わせて5日間投与した場合の効果を調べる小規模な試験がありました。

また別の試験では、55歳から85歳までの新型コロナ入院患者64人に対してNACとグリシンを2週間併用することで、症状が改善するかどうかを調べています。

●安全性:

FDA承認医薬品としてのNACの安全性は評価されています。経口摂取において報告された副作用は、吐き気や嘔吐、腹痛、下痢、消化不良、およびみぞおち辺りの不快感などです。

またNAC配合の栄養補助食品について、安全性に関する懸念は報告されていません。

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Fオメガ3脂肪酸

亜麻仁や脂身の多い魚など、特定の食品に存在する多価不飽和脂肪酸です。αリノレン酸(ALA)などいくつかの種類がありますが、ほとんどの科学的研究はEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)に焦点を当てています。EPAやDHAは主に魚油から抽出されます。

科学・工学・医学の学術機関である全米アカデミーズの食品栄養委員会(FNB)は、オメガ3系の適切な摂取量を乳幼児と子供では1日あたり0.5〜1.6g、成人は1日あたり1.1〜1.6gと定めています。FNBはEPAとDHAが必須栄養素ではなく、体内で合成できないALAのみが必須栄養素であることから、EPAとDHAの摂取推奨量を特に定めていません。私たちの体は、ALAをEPAやDHAに変換することができます。

オメガ3系は、細胞膜を構成するリン脂質の成分として重要な役割を果たしています。オメガ3系はまたエイコサノイドという生理活性物質を形成し、体内の心血管系、肺系、免疫系、内分泌系に影響を及ぼします。もう一つの重要な多価不飽和脂肪酸であるオメガ6脂肪酸もまたエイコサノイドを形成しますが、こちらは炎症や血管収縮、血小板凝集に関わっています。そのためオメガ6系よりもオメガ3系が高濃度であるとき、エイコサノイドのバランスは炎症作用が少ないほうに傾きます。

EPAやDHAの摂取量および血中濃度の高さは、炎症性サイトカインレベルの低さと関連しています。オメガ3系はまた、マクロファージや好中球、T細胞など免疫細胞の活性を増やすかもしれないと考えられています。

オメガ3系が欠乏すると、肌あれや鱗屑、皮膚炎などを引き起こすことがあります。しかしDHAやEPAの不足により、視覚や神経機能、免疫反応などに悪影響が出るかどうかは確認されていません。

アメリカ国内ではほとんどの人が欠乏症にならない程度に十分なオメガ3脂肪酸を摂取していますが、EPAやDHAの摂取量を増やすことで、特に心血管系の健康を維持・向上させることができるかもしれません。


●有効性:

オメガ3系の摂取量や血中濃度の高さが、新型コロナの発症リスク低下や重症度低下と関係しているかは不明です。

しかし16歳から90歳までの英国在住者37万2,720人を調査し、オメガ3系サプリメント(用量は報告されていない)を週3回以上、少なくとも3か月間摂取したと自己申告した人について潜在変数を調整したところ、新型コロナ感染リスクが12%低かったことが報告されています。米国内の4万5,757人と、スウェーデンの2万7,373人についても、同様の結果が得られました。

これらの知見、および潜在的な抗炎症作用や免疫賦活作用から、オメガ3脂肪酸が新型コロナ患者に有益であると考える研究者もいます。これまでに赤血球中のEPA+DHA濃度と新型コロナ死亡リスクの関連性を調べる試験や、新型コロナ重症患者にEPA400mgとDHA200mgを含む1,000mgのオメガ3系サプリメントを14日間摂取させる試験などが行われています。

他にも、オメガ3系サプリメントが新型コロナのリスク低減や炎症レベル低下に役立つかどうか調べた臨床試験があります。たとえばヨルダンの健康な30〜66歳の成人約100人に対して行なわれた試験では、300mgのオメガ3脂肪酸を含む野生の鮭や魚油を2か月間にわたり毎日摂取した場合、サイトカインストームに関与するインターロイキン-1βやインターロイキン-6、および腫瘍壊死因子に影響を与えるかどうかを調べています。

さらにノルウェーでは18歳から75歳までの健康な成人約8万人を対象に、オメガ3系(主にEPAとDHA)を合計1,200mg摂取できるタラ肝油サプリメントを6か月摂取することで、新型コロナ発症リスクが減少するか、重症度が軽減されるかどうかを検証しています。

●安全性:

FNBはオメガ3脂肪酸の許容上限摂取量(健康に悪影響を及ぼす可能性が低い1日あたりの最大摂取量)を設定していません。しかしEPAとDHAを両方、高用量摂取(1日あたりEPA900mg+DHA600mgを数週間)すると、炎症反応を抑制することで免疫機能を低下させる可能性があると指摘しています。

また、1日2〜15gのEPAまたはDHAの摂取は、血小板の凝集を抑えるため出血時間を長引かせる可能性があります。

しかし欧州食品安全機関(EFSA)は、成人がEPAとDHAのサプリメントを合わせて1日最大5g、長期的に摂取しても安全であると考えています。この用量では出血性の問題を引き起こしたり、免疫機能やグルコース恒常性、脂質過酸化に影響を及ぼすおそれはないとEFSAは指摘しています。

FDAも同様に、1日5g以下のEPAおよびDHAが摂取できるサプリメントは、推奨どおり使用すれば安全であると結論づけています。

一般的に報告されているオメガ3系サプリメントの副作用はいずれも軽度であり、不快な味や口臭、胸焼け、吐き気、胃腸の不快感、下痢、頭痛、汗の臭いなどです。

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Gプロバイオティクス

私たちに健康上のよい働きをもたらす生きた微生物を、プロバイオティクスといいます。ラクトバチルスアシドフィルスやラクトバチルスラムノースス、ビフィドバクテリウムロンガムなどの善玉菌や、サッカロミセス・ブラウディなどの酵母が含まれます。

プロバイオティクスは天然の発酵食品に含まれるほか、食品に添加されたり、栄養補助食品としてもおなじみです。

プロバイオティクスは属や種、および英数字を含む菌株によって識別されます。またその量は、生存細胞の数を示すコロニー形成単位「CFU」で測定されます。

プロバイオティクスは主に消化管内で作用し、腸管バリア機能の強化や免疫グロブリン産生の増加、ウイルス複製の抑制、白血球の貪食活性の強化などいくつかの方法で免疫機能を改善する可能性があります。

しかし、免疫機能に対するこれらのメカニズムはまだ明らかにされていませんし、ある菌株に関する研究成果を他の株に当てはめることはできません。

●有効性:

新型コロナ以前に発表されたいくつかのシステマティックレビューやメタ解析では、子供および大人の呼吸器感染症予防や治療にプロバイオティクスの使用が評価されていました。これらの研究は、プロバイオティクスが全てではないものの一部に対して有益な働きを持つことを明らかにしています。

いくつかの研究ではプロバイオティクスが人工呼吸器関連肺炎などの感染症患者に有効であると示唆されていますが、エビデンスの質は低く、不均質です。

また16〜90歳のイギリス居住者37万2,720人を対象に、プロバイオティクスサプリの摂取を週3回以上、最低でも3か月続けたと自己申告した人について潜在変数を調整したところ、新型コロナ感染のリスクが14%低下するとの報告があり、米国の4万5,757人とスウェーデンの2万7,373人についても同様の結果が得られました。
こうした知見から多くの研究者は、プロバイオティクスが新型コロナの治療において有用な補助療法になるのではと考えています。

この可能性は、新型コロナで入院した70人の患者(年齢中央値59歳)を対象としたイタリアの臨床試験で検討されました。まず70人すべてにヒドロキシクロロキン、抗生物質、トシリズマブ(モノクローナル抗体)を単独または組み合わせで投与したうえで、さらに28名にはストレプトコッカス、ラクトバチルス、ビフィズス菌を含むプロバイオティクス2兆4,000億個を1日3回、14日間に渡って摂取させました。するとプロバイオティクスを摂取した患者群は、摂取しなかった群に比べて下痢や発熱、無力感、頭痛、筋肉痛、呼吸困難などの症状が7日以内に有意に低下しました。

加えて、いくつかの臨床試験が進行中です。たとえばカナダでは、入院していない18歳以上の成人約48人を対象にプロバイオティクスを最大25日間投与することで、新型コロナの発症期間や重症度が軽減されるかどうかを調査する予定です。

別の試験では新型コロナと診断された家族を持つものの、症状のない1歳児から大人までの約1,000人を対象に、28日間のラクトバチルスラムノサスGG株摂取がマイクロバイオームに及ぼす影響を調査しています。

●安全性:

乳酸菌やビフィズス菌、プロピオン酸菌などのプロバイオティクスは食品に使用されてきた歴史があり、正常な胃腸フローラにしばしば存在することから、プロバイオティクスサプリメントもほとんどの人にとって安全であることが示されています。副作用は通常軽く、ガスなどの胃腸症状があります。

しかし潜在的な安全性の懸念として、免疫力が低下している人における全身性の感染症が挙げられます。たとえばプロバイオティクスの使用が菌血症(無菌の血液中に細菌が認められる状態)や真菌血症、または重篤な疾患を引き起こす感染症に結び付いたケースがいくつかあります(主に重症患者または免疫不全患者において)。


※記事原文や研究・試験等の脚注はこちらをご覧ください。
 写真はすべてイメージです。

お客さまの声
  • 商品クチコミ21,974
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  • ありがたいお店!

    以前アメリカに住んでいたことがあり、当時は日本より種類の多いサプリを手軽に試すことができる環境でした。なので日本に帰国して以来、どうしようかと悩んでいたところサプリンクスさんの存在を知り、利用させてもらったところ大正解!! むしろこれまで知らなかったサプリもオンラインで知り、今回購入してみました。効果が楽しみです! これからも末長くお付き合いをお願いしたいお店です。

    2024/4/22

サプリメントアドバイザー常駐

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